エビネ(海老根)

ニオイエビネ キエビネ ヒロハノカラン
 ● エビネの植替え
 エビネは宿根草です。5月下旬ゴロから6月開花します。とても丈夫な野生ランで、植え替え時期は特に選びませんが、私のこれまでの栽培経験から3月下旬の根の動き出す季節が一番最適化と考えます。
また、秋の涼しくなってきた10月頃も適しています。が、この時期は冬の冬眠期に向かいますので「根」は余り切らない方が株のためにも無難かと思います。
 植え替えの時、増殖の為「株分け」も同時に行います。エビネの種子からの増殖は非常に確立が低く、株分けが一般的です。新芽に5個以上の株が付いたのを「株分け」します。
【前準備】
1.鑑賞鉢(5号)
 水管理の容易さから、鑑賞鉢を利用しています。

2.培養土
・基本用土9:中ブラボン1:りん炭0.5 で配分混合し培養土にします。
・植え痛みを防ぐため培養土を湿らせておきます。
※培養土は上記のように固定されているのではなく、硬質鹿沼土3+硬質赤玉土3+山砂3を混合して使っている愛好家も多い
3.薬剤等

・消毒殺菌用のベンレート(自分の使っている殺菌剤でよい)
 ウィルス感染予防に是非お勧めします。


・消し炭(木炭)を細かく砕いた炭粉
 株分けした後、株の切り口に塗り、防腐剤として
 市販の防腐剤もありますが、私はもっぱらコレです。
4.株分け

・植え替え用の株を2〜3個付けた形で、手で千切ります。回すと簡単に切れます。カッター等を利用するときもあり、必ず熱湯消毒してペンレート液に浸しながら使います。

※ウィルス病にかかった株は消却処理しか手だてはありませんので、貴重な野生ランです、大事に扱います。
・植え替えの30分前に消毒殺菌を兼ねて濃いめのベンレートに浸しておきます。私は50倍液を使用します。



◆ 今回はヒロハノカランを植え替えました。
  他のエビネは花後に行う予定。
【植替え】

※植え替え用の株の切り口に「炭粉」を塗り、防腐処理します。

 この株は炭粉を塗る前の写真で切り口が白く見えてます。
1.鉢底に中粒(大豆〜小豆大)の基本用土を1/4位敷きます。
その時、消し炭(木炭)を砕いたものを一緒に入れます。
水切れ防止に良いのでお勧めします。

2.次に、小粒の大きめの砂を、目潰し砂として敷きます。
底のゴロ石が隠れる程度入れたら、その上にマグアンプKを3〜5粒バラ捲きます。

3.その上に準備した培養土を被せます。根の間や下の方に満遍なく、すき込むように、指や先が丸い棒などを使いながら培養土を足します。
株が半分くらい隠れるくらいまで培養土を入れます。
4.化粧砂を一番上に掛けて仕上げです。

化粧砂には川砂や砂利なども混ぜて使います。殆ど水分を吸わないので乾きが早く、株元の腐れを防ぐためです。

5.最後に鉢底から水がジャージャー出るくらい灌水して終わりです。

・植え替え後から開花までは「陽当たりよく」「風通しよく」そんな棚で管理しまします。開花後は家の中でも大丈夫です。

※植え替えて1週間くらいは日陰で管理します。

【根伏せ(球茎分離)】バルブ蒸かしという

 葉の付いていない残りの株(球茎)の、古い根を処理して、切り口に「炭粉」を塗り、防腐処理します。

※同じ花を咲かせる株を早く殖やしたいときに行います。
 株分けより効率がよいのでお薦めします。
 
・蓋付きの発砲スチロール箱などに湿らせた水苔を敷き、準備したエビネ株を水苔で包み込みます。(入れ物はビニール袋でも良い)

※水苔は熱湯消毒処理して使います(安全のため)
  また水苔を思い切り絞り、指の間から水が出ないくらいの湿りが安全です

・念のため蓋のは、年月日などの必要事項を書いておきます。
 あとは蓋をして来年4月まで温度変化のない場所で保管しましょう。
 ※来年3芽と対面できることを祈りながら・・・・・。
【管 理】
3月25日現在

花2芽が上がっています(ニオイエビネ)

冬場の管理を室内に置いているので、3月に暖かい日が続き、このような結果になりました(2ヶ月も早い芽上がりです)

※今月中、前年の古い葉を切って捨てましょう。古い葉に潜んでいるカビやバクテリヤなどの病原菌を除去するための予防策です。
※灌水は4〜5日に1回です。
4月 5 日現在 ニオイエビネ

花茎も一気に上がり、満開です。

穏やかな甘い香りが漂い、心が和みます(香りが届けられず残念です)

玄関に置いて、お客様を歓迎しています。
● 初夏の陽気が続いた4月中旬・・・庭植のエビネ達が一斉に開花しました。
 イヤな害虫アブラムシ、ナメクジ、ヨトウムシが活動始めます。株元にオルトラン粒剤を散布してアブラムシ対策です。用土に燻炭やリン炭を少量ですが混ぜてからナメクジやカタツムリの姿を見かけません。路地植は廻りに散布するだけです。これは効果があると思います。

※種子繁殖を試みたいので、それぞれ1本ずつキエビネとジエビネを交配しました。
※灌水は1〜2日に用土が乾いたのを確認してから行います。置き場所:午前中、陽の当たる場所
キリシマエビネ キエビネ 地エビネ
● 5月中旬

 キエビネ、地エビネを交配させた花芽に子房が出来ました。このまま順調に育てば晩夏には種子が採取出来ると思う(自然交配ではタカネエビネと呼ぶ)
来年の2月下旬には段ボール蒔きを試してみるつもりだ。
過去にジュース床法などを試してみたが、非常に発芽率が低く2〜3本であった。また途中の管理が悪く成株に至らず枯らしてしまった、苦い経験がある。
今度こそ腰を据えて挑戦したいと夢が膨らむ。

※不要な花梗は切り取ります。ハイポネックスの1000倍液とすくすくを隔週施します。路地植は何もしません。
※灌水は4月に準じます。
● 6月初旬

 3月に植え替えたヒロハノカランに花芽が見えてきた。沖縄生まれのエビネで16年目に入る。株が増えないのはしゃくだけど好きなランです。
 勝浦で購入してきたナツエビネも順調に育ち8年目になった。昨年は花芽が見られず残念だったが、巻き葉の中を覗くと、それぞれ2株に花芽がありました ^^)v
★ 6月28日 待望のヒロハノカラン(ダルマエビネとも云う)開花しました。
茎上に沢山の蕾を付け、下から順に次々と咲き出すが・・・1花の寿命は短くて、早めに色褪せてしまうのが残念です。特に雨に当たってしまうと直ぐに黄ばんでしまうので要注意です。

※追:5月中旬に鉢を木陰に移動しました(葉焼け防止)
※5月に引き続き、ハイポネックスの1000倍液とすくすくを灌水変わりに2回施す。
※株元の葉鞘が黒く変色していると軟腐病(すっぽ抜け)にかかりやすいので除去します。★☆★予防が一番です★☆★
● 7月のエビネ

 4月、植え替えの時バルブ蒸かしした球茎に新芽が出てきました。
成功です ^^)/ 一気に各3株の増殖です。

※今月から灌水は夕方に変えます。施肥は中止です。
● 8月のエビネ

 ナツエビネの花鞘が上がってきました(4本有ります)
※葉腋から花芽が見えだしたら、鉢廻りの湿度を高めてあげます。
 高温乾燥が続くと花房全部の蕾が黒変し落下してしまいます。
 7月下旬から湿度を高めてきた結果、8月16日現在の写真です。
 開花まで、もう一息・・・気を抜けません。

※灌水は夕方、鉢の乾き具合を見てやります。施肥は中止です。
● 9月のエビネ

 去年より1ヶ月遅れで、ナツエビネついに開花です。淋しかった花壇が少し明るくなりました。

・地エビネの果実は大きく膨らみましたが、まだ濃緑色です。完熟は1ヶ月先ですね・・・
・4月にバルブ蒸かしした、ニオイエビネ、ヒロハノカランは葉が展開し元気に育っています。10月には植え替えます。

※まだ日中は暑さが続いているので、灌水は夕方(鉢の乾きが遅くなってきました)施肥は中止です。
ナツエビネ ニオイエビネ苗 ヒロハノカラン苗
● 10月のエビネ

 根が成長する涼しい季節になりました。植え替えは地下根に充分気を付けましょう。またこの季節は太陽の光を充分に取り入れ、これから来る越冬の体力づくりをします。遅効性のリン酸、カリ肥料も与えます。灌水は2〜3日に1回。

 実生繁殖を試すため人工交配した種子はまん丸に太っています。このままの状態でも良いのですが、果実が灰褐色になって飛び散ってしまうので、初旬に切り取ってメネデール50倍液に浸漬して置きます。発芽促進効果を得るためです。また果実は黒くなって乾燥するだけで飛散しません(この状態なら安心して種蒔きの時期を決めることが出来ます)
● 11月のエビネ

 中旬頃にもなると関東のあちこちで初霜を見る時期です。エビネは相当耐寒性の強い野生ランですが、それでも来春の花芽が葉腋から飛び出していると、霜害により開花に悪影響を与えますので、路地植え、鉢植え共に防寒の準備をします。南方系のヒロハノカランやツルランなどは1回の霜で葉が真っ黒となり無惨な姿になりますので、早めに家の中に取り込みます。
路地植えは近くの雑木林から枯れ葉を集め、直接寒風が当たらないように葉が隠れるほど敷き詰めます(枯れ葉の布団ですね)。
耐寒性の強い鉢植えのエビネは2〜3回くらい霜に当ててから山野草棚をビニールで囲った中に取り入れます(私は)乾燥した風には充分注意をしましょう。
● 12月〜3月までの管理

 庭に植えたエビネは寒い風に当てないよう11月に処置した防寒の具合を点検します。落ち葉が風に飛ばされていた場合は補充してやります。この作業は暖かくなる3月下旬まで続けます。
 土中では花芽が少しずつ成長していますので、鉢植えは水切れに注意が必要です。灌水は控えめに、土が白っぽく乾いているのを確認し、暖かい日に行います。寒い日は避け、翌日に延ばします。
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