栽培棚のすみれ

オリヅルスミレ

Viola stoloniflora S.Moore
 オリヅルスミレの学名は「葡旬枝に花が咲く」ことを表しており、花期になると何本かのストロンを上向きに伸ばし、その枝先に子株をぶら下げる様は他のすみれには見られない特徴です。
 小形の常緑多年草、葉を心形で根際から群がって出す。葉柄は長さ1cmほどで白い微毛が密生している。葉の裏面の脈上に細毛がある。花は白色で花弁は細く、栽培下では2月から4月の長きに渡って咲き続ける。

亜熱帯生まれのすみれにしては極端に暑さに弱い性質を持つ。自生地が渓流の側との事?湿度は70%以上を保つようにするのがポイントと言える。また、2年を越した株は、ある日突然…株元から腐りはじめ死滅してしまう。こうなると止めようがなく手を拱いて観ているしか方法がない。処が良くしたことで、数本のストロンの先に子株が生じるので、これを切り離し培養して行けば種を絶やすことなく育てられるでしょう。保管した播種は発芽率が悪いので(乾燥に弱い)採り蒔きとするが、実生からの苗は大きく育てるのにかなりの時間が必要です。
◆ オリヅルスミレの栽培ポイント
夏の蒸し暑さの対策
高湿度の環境
培養用土 蝦夷砂・日向砂・日光砂・焼き赤玉土など硬質の砂を主体
私は3mm〜10mmサイズを使用していますが、小粒や微細粒を使用して成績の良い方もいます。
鉢サイズ 擂鉢広深型・浅鉢・方形鉢・プラ中深鉢などで3号以上・火山岩石も良い
根は横に這い、ランナーが伸びますので鉢が小さいと直ぐにはみ出してしまいます。
肥料 液肥中心(ハイポネックス+モフミンk)置き肥は過肥になり根腐れを助長するので止めた方が良い。
花後から7月初旬迄と9月下旬から11月初旬まで、週1回すみれの株元に混合液肥を噴霧してやります。
置き場所 風通しが良い棚上で直射日光の当たらない半日陰(チラチラ当たる方が良い)そして高湿度を保つ。
私は、高湿度維持のため、食器用水切りザルや衣類用プラ整理箱を利用しています。二重鉢も良いいですね。
洗面器の中ほどまで水を入れ、素焼き鉢をひっくり返して入れ、その底部に鉢を置く方法の方もおられます。
●夏の暑さに弱く直射日光下では葉焼け⇒死滅に繋がるので、寒冷紗など用いた日陰で管理する(5月〜9月)
●冬の寒さと霜には弱く、晩秋からは家の中に取り込んだ方が良い(最低5℃以上が望ましい)
潅水 培養土や置き場所にて各人変わりますが、ひじょうに水を好むスミレです。
ウンチク 1.何種類かのハイゴケを2cm位に切って混ぜて培養土の上に敷き、その上にオリヅルスミレの根を這わせ
  更にその上にハイゴケを被せて管理すると生育が良い。
2.ランナーの子株は、赤い根が出たことを確認し、且つ白根が充分出てから移植すると失敗が少ない。
3.葉挿しによる増殖は成功率が高い(8割強です)花後に出る葉を利用する。
4.種子は非常に小さく乾燥に弱いため保管はダメです。採り蒔きが原則…芽出しは1ヶ月以上かかります。
オリヅルスミレ(栽培品)
葉柄の付け根は毛が多い
面長の正面ドアップ 横顔です
ストロンの状態 子株からの増殖は成長が早い
子株を切り取り増殖(翌年には開花する) 実生からの増殖(成長が遅い)4ヶ月目
葉挿しで出来たカルス(栄養増殖) カルスから小芽と新根が…
食器用水切りザルを利用 水切りザルの内部(底部に水を張る)
プラ衣類整理箱(左側) 整理箱の内部(川砂を敷き、側面に穴を開ける)
11月までは生育順調だったが??? 12月外気が0℃以下に…葉が黄色に変色(死滅)
見た目元気な株だが、基茎は黒く変色しドロドロ状態で葉柄と根に分れる。夏場の高温時と冬場の急激な寒さで発生する。
早急に、葉は葉挿しに根は根伏せと、それぞれに切り離し栄養繁殖にすると再生する(いつでも)
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